夕方帰り際に衝動買いしてさっき読み終えた『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』の感想

1週間かけてやっと一冊読み終えるくらい遅読な私にとって、買ったラノベをその日のうちに読み終えてしまうなんて異例中の異例。
しかも今日は帰る直前に酔ってしまったため、気分は最悪だったというのにもかかわらず…。
ちなみに今も頭が痛い…。
とりあえず感想とも言えないような雑文をだらだらと書くことにしよう…。

桐乃に対する共感

まず最初に、なぜ私がのめり込む様にして読めたのか。
理由は単純。オタクで妹持ちな私は、桐乃にも京介にも共感しながら読んでいたから。
高校時代の私もそうだったのだが、自分がオタクであることをカミングアウトするなんて、絶対に出来ない。今でこそ親にも堂々とカミングアウトしているが、中学・高校までのクラスでは、必死になって一般人を装ってしまうものなのですよ。
中には堂々としている奴らだっていたのですが、そういう奴らは決まって痛い目で見られていました。
まぁ必死に隠していようが、見た目がアレな時点で十中八九バレてしまっているようなものなのですが、それでも頑として自分は違うと言い張ってしまうのですよ。痛い目で見られたくないという自己保身のために。
そういった心理を嫌と言うほど味わってきたので、桐乃には共感せざるを得ないわけです。しかも桐乃は私と違い容姿端麗なのだから、なおさらでしょう。マイナスな奴がもっとマイナスになるよりも、絶対的にプラス方向だった奴がマイナスに堕ちる方がきついものです。
だから必死になって隠して、バレた時に青ざめるのです。バレた相手に脅しをかけるか協力者に引き込むか仲間に仕立て上げるかしてしまうのです。私もかつてやりました。
しかしバレた相手に対し、上記のような状態に持ち込めるのならばまだしも、持ち込めない相手だったときは相当焦りますよね。そう、とか特に…。
同居しているため、バレる危険性が非常に高いというのにバレてしまったら対処できないジレンマ…。
そのあたりの描写も含めて、桐乃の行動・心理には、読んでいる間ずっと共感していました。
他にも、好きな作品についてついつい語ってしまったり、人に勧めてしまったり、また好きな作品を貶められると烈火の如く怒って反論したり…。
自分自身がくぐってきた道…そして現在も身を置く者としては、感情移入せざるを得ないのですよ。
しかもイラストがかなり可愛いときた…。
題名で「可愛いわけがない」と記されていようとも、実妹でない以上、可愛いのですよ。
唯一可愛くないな…と思ったのは、私よりも幾分身長が高い所くらいですね。


京介に対する共感

まず何と言っても、実妹に対しての態度ですね。リアルは二次元とは違うのです。妹キャラに萌えることがある私ですが、実妹に対してそういう感情が湧くことはありません。絶対に。
別に仲が悪いわけではありませんが、妹に対してそんな感情を湧かせている自分を想像すると吐き気がしてきます。
妹なんてそんなもんです。
もっと言えば、妹が何してようが知ったこっちゃない。害さえ与えてくれなければ何してようが関係無いという考えに至るのです。
しかし、兄弟と言うのは不思議なもので、知ったこっちゃないとどれだけ普段口にしていようとも、ピンチに立たされている姿を見ると気になってくるのですよ。
妹に戦々恐々としながらも、相談されて気にかけて、挙句の果てには相手が親だろうと妹を擁護してしまう。そこに理由なんてないんですよ。敢えて言うなら“妹だから”。これだけで十分な理由になってしまう。
そんな京介の姿に、知らず知らず自分を重ねて読んでいたような気がします。
今更ですが、この小説は京介の一人称視点で物語が進んでいきます。
まず第一に、京介のリアルな兄描写に共感して、ついつい読み進めていったのだと思います。


その他

この小説には、登場人物の設定が話と話の間に載せられています。サービス精神旺盛です。
そこで思ったのですが、この話に出てくる女性たち…。軒並み身長が高いのですよ。
一人180cmという大女がいるのですが、そいつを除いてもみんな160cm台。
自体が進むにつれて平均身長は高くなっているのですが、この話はアキバBlogとかかーずSPとか朝目新聞が出てくる現代日本が舞台。
架空とはいえ、中学生女子に負けたとなると落ち込みたくなります…。


と言うのは半分冗談なんですが、こういった設定は気になる人も結構いると思うので、実にサービス精神が良いな…と思いました。
マンガならまだしも、ラノベにこのようなちょっとしたプロフィールが載るのはあまり見かけませんからね。


さて、すっかりハマったし2巻探しに行こうかな…?
確か今月出てたはず…。