ブラッディ・クロス

妹の部屋で1巻を発見。作者が米山シヲということで改めてしっかりと読んでみました。
私はいまだに「米山シヲ」という名よりも「水城葵」の方がしっくりくるのですが…。
以下ネタバレ込みの感想。

感想

前提として私は作者の絵がかなり好きなため、それだけで贔屓な感想になると思いますがご了承を…。


お話は魔族との混血の天使月宮と日向が、烙印の呪いを解くために協力・裏切りを繰り返しながら邪魔する者と敵対するというもの。
敵対する相手は純血の魔族だったり純血の天使だったり…。1巻終了間際に堕天使も登場しましたね。何れも、混血を見下しているような描写がかなり目立ちました。
画像を用意するのが面倒なので、ちょっとアマゾンのリンクを利用して…。
ブラッディ・クロス 1 (ガンガンコミックス)
月宮は右の金髪の女の子。日向は左のセクハラ野郎(後述)です。
二人とも混血の呪いから、18歳になるまでに呪いを解くことができないと死んでしまうという設定。18歳間近なので、2人とも発作が激しく、一刻も早く呪いを解こうと必死です。
1巻に出てきた呪いの解きかたは、

  1. 純血の魔族の血を飲む
  2. 神の力を利用する

この2つでした。一つではないので、この先色々と他の解く方法が出てくるかもしれません。
前述の通り、基本的には共闘と出し抜きの連続。上の2つの条件は、一人しか恩恵を受けられない*1上に2人とも死が目前に迫っているので、いかにして相手よりも先に自分の呪いを解こうかと考え必死に行動しています。
月宮はヴァンパイアとの混血を利用した、「血」を使った前衛攻撃型。剣と血の槍が主な攻撃手段で、相手に燦然と立ち向かっていく姿はとてもかっこいいです。
日向は呪文・お札・結界などの後衛支援型。抜群のタイミングで月宮の援護をしたかと思えば、月宮にも呪文をかけて出し抜くなど、かなり狡猾です。
敵を排除し、呪いを解こうとするその場面。時には主人公同士があからさまに対立して奪い合ったりする場面も見られますが、ほとんどが出し抜きですね。何度も言いますが。
相手の裏をかいて行動しつつ敵を倒すべく共闘する2人の駆け引きがこのマンガの一番の醍醐味かもしれません。
もちろん、共闘している場面もかっこよくて燃えますよ。
この1巻では読み切りだったものが第0話的な位置づけになっており、純血魔族、純血天使を相手に戦う場面がメインです。
作風上、非常に血が流れる描写が多いのですが、登場人物が人外な者ばかりなためかあまり痛々しい感じがありませんでしたね。これをプラスと取るかと言われれば……なのですが、私が感じた負の意見はこれくらいで微々たるものです。
作者の絵はとてもシャープな印象を与えるため、作品の雰囲気にも合っています。きなっつぁん*2がほわほわゆるゆるな感じの絵なだけに、本当に対照的ですね。
1巻では最後に堕天使が登場し、2人が一瞬で蹴散らされて(死?)終わってしまうので、続きが非常に気になります。
ただ、目的が一刻も早く呪いを解く!というはっきりとしたものだった上に、1巻最後でそれが解けてしまったため、この先どのようにして話を広げていくのか…そこが少し不安です。
逆に呪いを解いてしまったために、読み始めたときに思った、呪い解いたらマンガ終わり→長期連載は無いという懸念はすっぱりと無くなりました。
どのような展開に広げていくかがこの作品の生命線になりそうですね…。個人的には月宮も日向も好きなので、これで退場ということはないと信じたいのですが…。


というわけで、個人的には結構面白いと感じた期待作です。妹が単行本を買ったのですが、2巻以降私が率先して買っていそうです。
米山シヲさんの初オリジナル連載作品なので、頑張ってほしいと思いますね!応援します!





あ、最後に書き忘れ…。
烙印の場所が場所なので仕方ないのですが…。
日向……月宮の胸はだけさせ&触りすぎ。
月宮がほとんど恥ずかしがる様子を見せないので、あんまりいやらしい感じには見えないのですが、それでも……ね。
黒いブラをかなり見たような気がするし、日向が月宮の胸にキスをする描写をちょくちょく見かけたので、「ちょっと日向待ちなさい」と何回か思いました。
日向じちょ………いや、やっぱりもっとやっても……

ブラッディ・クロス 1 (ガンガンコミックス)

ブラッディ・クロス 1 (ガンガンコミックス)

*1:2の方は、後に2人とも受けられることが判明。

*2:稀捺かのと米山シヲの双子の妹。