時雨沢恵一の名に偽りなしだった… アリソン1巻読了後に感じたこと

※この記事は、アリソン1巻の感想ではありません。


時雨沢恵一氏の代表作・キノの旅の大ファンであった私は、同じ作者が長編の冒険ファンタジーを描くということに少々不安に思っていたのかもしれない。
ちなみにキノの旅は寓話的ファンタジー。同じファンタジーでも、希硝酸と水酸化カルシウムくらい違いがあるために…そしてそれに金欠も相まって、買うのをためらってしまっていたんだ。
もっと言うと、キノの旅を最高傑作だと思うばかりに、それ以上の作品なんてありえないと決め付け、時雨沢恵一の名を、別の作品で貶めたくないとか心の奥で思っていたのかもしれない。今思えば失礼極まりない奴であるw。


しかしアリソンを読み終えた今、それらはただの杞憂であったと思い知った。この作者はすごい。当然得意分野不得意分野もあるだろうが、彼は扱えるジャンルが広くて、様々なタイプの一級レベル作品が書けるのだ。
最たるは、もちろん学園キノ。さっき作者の名を貶めたくないとか書いてた割に、キノの旅を最も効率の良い手段で貶めているとも言える学園キノをすでに読んでいるあたり、私もいい加減な奴だw。
それはさておき、この学園キノ。名前こそ『キノ』と付いているが、中身は全くの別物。めちゃくちゃな展開が続く、ある意味で神作品であるw。
キノの旅と同じ作者とは到底思えない…いや、やけに武器に詳しい辺りは時雨沢氏で間違いないのだが、それくらい別物。
そんなことが出来てしまう作者なのだから、アリソンがファンタジーである以上、書けて当然なのだ。
でも、このアリソンという作品…。1巻に詳しい武器描写が出てこない。いや、出てくるが、かなり少ない。2巻以降に期待しようw。じゃなくて、またも違った面を見れた気がしたね。
とにかく、この作者は扱えるジャンルが広い。しかも、どんなジャンルであれ神作品を生み出しているのだ。
キノの旅信者から、時雨沢恵一信者になってしまった。